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Q:オーナーです。店長には店舗運営を任せているということで「店長手当」を基本給とは別に毎月つけています。モチベーションを上げて頑張ってもらいたいのと、残業代をあまり多くは払えないので、手当で調整をしているのですが、店長から「残業代をちゃんと払ってください!」と言われました。どこがダメなのでしょうか?
A:業務遂行の対価として払う手当の額は、基本給とあわせて残業代を計算するときの基礎となります。基本給とわけて「◯◯手当」を作っても、残業計算時に除くことはできないため、注意しましょう。
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<解説>
あとは、年末年始に勤務したスタッフに対する「年末年始手当」など。中には、一定の条件において借家で生活するスタッフへ支給する「住宅手当」や扶養する家族がいるスタッフに対する「家族手当」など、業務には直接関係はないものの、手当の支給対象にしているところもあるようです。
これらの支払い方法は、月給の人であれば、まとまった数千円〜数万円単位の手当になりますし、時給であれば、基本時給に上乗せをする形で計算をすることが多いです。こうした手当をつけることによって、スタッフが「責任ある仕事を任せてもらえて、かつ給料も上乗せでもらえる」と、仕事や家庭でのモチベーションアップにつながり、さらに成長していくきっかけとなるため、手当は有効に使うと良い影響があります。しかしその反面、多用すると管理する側が大変になってきます。その最たるものが、「残業代の計算」です。
【業務関連の手当は基本給と同じ?!】
①手当を増やしすぎないよう注意
また、社員に多い「店長手当」「役職手当」は、役割でまるっと設定できるので便利だ!と考えるオーナーも多いですが、これもなんとなく設定してしまうのは禁物。例えば店長手当の場合、何が店長業務なのかを明確にしないまま手当をつけると、スタッフと同じ仕事しかできない(店舗の数値管理、人員管理ができない)店長がいても同じ手当を支払うことになり、支給する本来の意味が薄れてしまうでしょう。
②残業代の計算に入れるものと入れないものがある
時給の例でいくと、時給1,000円のスタッフに、発注手当が100円ついたとします。この場合は、1,100円が残業代の計算の基礎となる、ということです。残業代は法律上1.25倍で計算することになりますので、1,100円×1.25=1,375円が、残業時の時給となります。残業代計算においては、俗っぽい言い方をすると「◯◯手当は基本給と同じ扱い」なのです。
また、たまに見かけるのですが、「インセンティブ」制度を導入している店舗があります。たとえば店長であれば、月の売上目標や利益目標を達成した、とか、予約商材で店舗の目標数をクリアした、などの頑張りをプチ賞与のような形で支給するところがあります。実はこれも、毎月支払われる要素が少しでもあれば、残業代の計算の基礎となります。この場合は先述の残業代計算とは違い、少し特殊で、「(インセンティブ÷月の総労働時間)×0.25×残業時間」で、残業代が計算されます。
反対に、残業代の計算の基礎とならない手当もあります。図表にもまとめていますが、「家族手当」「通勤手当」「別居手当」「子女教育手当」「住宅手当」「臨時に支払われた賃金」「1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金」のみとなります。ここにあたるもの以外の手当は、どのような名称であっても残業代の計算を行う際に基本給と合算したり、インセンティブのように計算をしたりする必要がありますので、注意しましょう。

